三島由紀夫生誕100周年記念展「MISHIMA BEST SELECTION~珠玉の100選~」

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ごあいさつ                                     
本年は、三島由紀夫の生誕100年の年になります。1925(大正14)年1月14日に生まれた三島由紀夫は、満年齢が昭和の年と一致し、昭和もまた100年になります。
山中湖文学の森 三島由紀夫文学館では、生誕100年を記念して「MISHIMA BEST SELECTION~珠玉の100選~」展を開催します。
三島が愛着を示したイタリアの作家ダンヌンツィオの『聖セバスチァンの殉教』を、大きく取り上げました。池田弘太郎と一緒にフランス語から訳した原稿は、初めて展示される資料です。
その資料を含め、三島由紀夫の存在と文学を感じ取っていただける「100点」を選びました。本年だけの特別展示ですので、昭和の100年とともに歩んだ三島由紀夫の、生前と没後の歴史をご覧ください。

2025年1月
館長 佐藤秀明

展示概要                                      
2025年(令和7年)は、三島由紀夫の生誕100年にあたります。生きていれば100歳の三島由紀夫を記念して、「MISHIMA BEST SELECTION~珠玉の100選~」という特別展示を開催します。「珠玉の100選」は、代表作ばかりの展示ではありません。
また、三島の生涯におけるエポック・メイキングな出来事の資料展示でもありません。
文学館スタッフが、これまでの経験を生かして厳選した貴重な資料、面白い資料、ちょっと説明を加えると輝き出す資料、傍系の作品なのにその質量が圧倒的な資料、小さくて目立たないけれども大事なことを物語る資料、図書館にもある本なのに「これぞ三島」という資料などなど……。もちろん第一級の資料も展示します。資料にも、それぞれの物語や歴史があります。

例えば、イタリアのガブリエレ・ダンヌンツィオの霊験劇を、池田弘太郎の協力を得て、原文のフランス語から翻訳した『聖セバスチァンの殉教』の原稿は、今回が初の公開となります。池田の協力があったとはいえ、忙しい時間を割いて慣れないフランス語に挑んだ意図は何だったのか。毎週1回、徹夜して、1年余りかけて日本語にした現物を目の前で見ることができます。原稿には、三島の執念と信仰に生きたセバスチァンへの愛着が随所に表れ出ています。
これらを年代順に展示し、45年の生涯と55年の没後の合計100年を見通せるように工夫しました。

会期:2025年1月11日(土)~12月28日
会場:三島由紀夫文学館 展示室
主催:三島由紀夫文学館、山中湖村教育委員会
 
協力:
池田 芳子(森 秋子)、キーン誠己、横尾 忠則